Yokuyoku ‐ Lineageシリウス名鑑解説

今回のLineageシリウス名鑑解説は、「Yokuyoku」さんです。

まずは名鑑の管理人さんが書かれた内容です。

■Yokuyoku ナイト
ギランで頻繁に「その場で当たり外れが分かるクジ」を販売している。
ただそのクジ方法は容易に詐欺が出来るため、販売人を信頼するしかなく、また全体チャットでの宣伝を嫌がるプレイヤーからは「詐欺クジ販売者」と言われることも。実際当たっているのか、サクラを使っているのかは、本人以外誰も知らない。
別キャラにyokuyoku1もいる様子。

「クジ売り」といえばこの人しかいない

リネージュというゲーム、サービス開始から今に至るまで、『クジ』などというシステム・機能が実装されたことはありません。
ですが、やる気になればクジを手作りすることは可能でした。たとえば当時は便箋が道具欄にアイテムとして存在していたため、そこに当たり・外れなどと書き込み、床に置いたり他のプレイヤーに送り付けたり……といったことはできたのです。

Yokuyokuさんはその手作りクジを本格的に"事業化”し、プレースタイルとして確立しました。そんなことをしたのはシリウスサーバーで後にも先にも彼だけです。
Yokuyokuといえばクジ売り。クジ売りといえばYokuyoku。彼を一言であらわせば『クジ売りの人』となると思います。

すぐに広まった噂

名鑑の管理人さんは"全体チャットでの宣伝”と書かれていますが、最初は全チャではなくシャウトで宣伝していました。「!」をチャットの頭に付けるやつですね。場所もギランだけではなく他の町でもやっていたはずです。

宣伝内容は、
『第XX回くじ販売!1等+5COP~(途中の内容は忘れました)。結果その場で☆空くじなし』
というようなものだったと思います。
空くじなしというのは残念賞があったためですが、その賞品が何なのかは忘れてしまいました。

最初シャウトで宣伝したのは、彼が全チャできるLVに達していなかったためと思われます。
当時はまだサーバー内の平均レベルも低く、ゲームそのものに慣れていない人が多かった頃です。初心者からすれば、町に入るたびに変な色の文字で長文のクジ販売ログが流れるのは非常に不気味に映ったものと思われます。
「何やらクジを売っている人がいる」という噂は、すぐに広まることになりました。

その後シャウトで空腹度が減る仕様変更があり、
「これでYokuyokuの叫びを聞かなくてすむ」(たしかKATANA血盟の誰かによる全チャでの発言)
などという声も出ましたが、タイミングよく彼は全チャができるレベルになっており、宣伝の場は全チャへと移り、無事に事業継続となりました。

クジは詐欺だったのか?

クジは手作りですので、作成者がいくらでも結果を操作できます。
名鑑に書かれているとおり、販売人を信頼するしかありません。
しかしその不気味さから、なかなか信用を得るには難しかったのでしょう。
「詐欺ではないか?」
という疑惑も広がっていき、バッシングが起きていきます。

そんな中、私はオフ会で彼に会いました。
(第一印象は「背たかっ」です。中の人はのっぽなお兄さんでした)
よい機会と思い、クジについて詳しく聞いています。
ものすごく端折ると、こんな感じでした。

――クジは売れていたのか?
まあまあ売れていた。

――当たり外れの判定は、何かシステムが存在していたのか?
それはない。

――儲かっているのか?
儲からなければやらない。


結論。


怪(ry


※ごめんなさい笑

実は大きな功績もある人

シリウス名鑑の管理人さんは特に触れていなかったようですが、Yokuyokuさんはクジ以外でも当時のプレイヤーたちに影響を与えています。
それは、

ナイトでも火山で狩りができるということを証明した

です。

エピソード『火竜の棲処』が実装された当初、火山は見事にエルフとサモナーだらけの狩り場でした。ナイトでは被ダメージが多すぎて大赤字であり、とても狩りにはならないと勘違いされていたのです。

韓国系ネットカフェURINETにお邪魔したときにも、そこにいたプレイヤーが口をそろえて「火山は赤字」と言っていましたので、トップをいっていた高LVプレイヤーの方々すらも当時は「火山に前衛職はダメだ」と思い込んでしまっていた可能性があったように思います。

ところがYokuyokuさん(もうその頃にはCONナイトの『Yokuyoku1』をメインキャラにされていました)は、全チャで頻繁にイフリートの討伐報告を出すわけです。
あまりにも彼のイフEND報告が多いので、

「ひょっとして。ナイトでもいけるのでは?」

と考える人たちが増えていきました。
そうやって、火山は100k使って200k稼ぐ狩り場であり、実はDVCより経験値もアデナもおいしいんだ――ということが知れ渡っていきました。
すでにそれに気づき、こっそり火山を本拠地にしていた前衛職の人はもちろんいたわけですが、Yokuyokuさんの発信力で広まったことは間違いないと思います。

急に消えたが……

順調なリネライフに見えた彼でしたが、2002年の後半、急に消えました。
悪評に耐えかねてやる気をなくして引退したとも、Yokuyokuというキャラを捨てて別キャラに専念したとも、アカウントを売ったとも、単に飽きて引退したとも言われていたと思います。

個人的見解としては、彼の鉄のメンタルを考えると悪評で萎えた可能性は低い気がしています。また、キャラスペック以外の要素で有名なキャラはRMTで売りづらい――と聞いていますので、その線も薄いと考えられます。
そうなると、別キャラに移ったか引退したかのどちらかになりそうですが、本人に確認が取れない以上は謎のままです。

いずれにせよ、Yokuyokuとしてプレーしたのは2002年の夏ごろまでであり、活動期間は非常に短かったことになります。しかしその唯一無二のプレースタイルから、当時のシリウスサーバー民には強く記憶に残りました。

私も彼とは特段仲がよかったわけではありませんが、個人的に好きなプレイヤーでした。


※追記

Yokuyokuさんのクジの残念賞はジュース(体力回復剤)だった可能性があるとのことです。
情報提供ありがとうございました。

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